2年前のケーキ

 先日のzirconium企画での大阪ライブは、とても心に残るものだった。
久しぶりの大阪であるし、zirconiumとquizkidという組み合わせなんて楽しみでしかない。
そして良いのか悪いのか、当日は自分の誕生日。色々てんこ盛りである。

イベントの数日前ににメールが届いた。
主催の方がタイムテーブルを小松さん宛てに送って下さったのを、小松さんが私に転送してきたのだ。
それは何の問題もないタイムテーブルだった。
最後まで読んだ後スクロールすると、空白の後にまだ何か書かれている。

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2017/02/×× ××:×× 小松正宏さんのメッセージ

ケーキはミサトちゃん1人分くらいの小さいので良いかな〜と思ってます(笑)
○×△□~~~

上記の文が目に入った瞬間、画面を閉じた。
これはまさか・・・サプライズケーキの相談・・・
小松さん、メールそのまま転送するとか、なんつー脇の甘さだよ・・・!
そして文面に漂う、そこはかとない妥協の香り。
いやいやそんなこと思ってはいけない、嬉しいですありがとう、感謝、謝謝。
しかし・・・私はこの局面をどうあしらうのが「粋」というものなのであろうか。
しばし考えたが分からず、とりあえずスルーした。
スルーするからには、当日私に求められるのは素知らぬ顔でサプライズケーキに驚くことである。
北海道が試されているように、その時私の演技力が試されるわけだ。


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上記は2017年の2月に書いた文章なのだが、保存したままになっていた。
以下追記

無事大阪に着き、リハ後、小松さんが「寄る所があるから別行動で」と言う。
私は『やることないし一緒に行くよ』と答える。

「いや別で」
『どこ行くの?』
「何でもいいでしょ!(怒)」
『どこ行くか位教えてくれても良いじゃん!』

というような、思春期の娘とその母のような会話を繰り広げる。
妙な雰囲気で小松さんと別れた後、私はようやく、あ・・・!と気付くのである。
大阪の街を一人で歩きながら、自分の鈍感さに頬が赤くなるのを感じた。

その日のSOSITEのライブの中盤、ついにその時を迎える。
「コイズミ君お願いします」と小松さんが言うと、コイさんがケーキを運んで来て下さった。
ケーキがくるまでと、ケーキがきてからの私がどのようなリアクションをしたかあまり覚えていないが、恐らく色んな感情から挙動不審だったことが予想される。
ケーキはこんな感じでした↓
https://www.instagram.com/p/BQsUGkDBvCn/

小松さん、ケーキを買いに行ってくれる時、気付かなくてごめんね。

発掘

ブログの更新をしようとブログの作成ページを見ていたら、以下の文が下書きされていた。
自分でも何のことかすぐに分からなかったが、どうやら2017年のココ○コ田中氏と元妻の小○向氏の離婚についての感想らしい。
お二人の離婚に深く感じ入るものがあったのか、もしくは余程暇だったのかはもう知る由もないが、発掘したので載せておこうと思う。

以下、恐らく2017年5月に書いた文章。


最近目にしたゴシップ、お笑い芸人T氏とミュージシャン/タレントのK氏の離婚騒動。
もう何年前になるだろうか、フジテレビで放送されていた「ココリコミラクルタイプ」をほぼ毎週見ていた。
そこにT氏とK氏も出演されていた(確かそのご縁で結婚されたはず)。
同番組にはリリー・フランキー氏も出演しており、これをきっかけに彼の著書を何冊か読みゲラゲラ笑っていたものである。
私のおぼろげな記憶だと、ココリコミラクルタイプ内でも、リリー氏の著書内でも披露されている、付き合う人付き合う人皆に暴力をふるわれる女性のエピソードは、K氏のものであったと思う。
そういう星のもとに生まれた、とユーモアを交えて紹介されていたが、DVをするような人を毎回選んでしまう彼女を、どんな立場からか分からないが不憫に思っていた私は、T氏とK氏の結婚には驚いたと同時に、何となく誠実そうな人柄がテレビから伝わるT氏を選んだK氏は、遂に負の連鎖を断ち切り、そういう星のもとを脱出したのだと、一人勝手に胸が熱くなったのである。

それから10年。
年末のガキ使でも見せていた家族のほほえましいVTRを観て、良かった、本当に良かったと感慨深い気持ちになっていた私に不意打ちのニュース。
他人様の家庭の事情は知る由もない。けれど、K氏はそういう星のもとに帰っていってしまったのではないか?と当時番組やリリー氏の著書を読んでいた私は胸がざわつくのである。