エピソード

 最近体調を崩す事が多い気がする。以前は体験した事がないような具合になるので、これが歳を取るということなのかしら、と少々切ない。
休んでしまおうか、朝にしばし悩むのだが、休むと電話をかけるのが億劫(いい顔をされないので)で無理をして出かける。
今日も休んで病院に行こうかと思ったのだけど、よろよろと会社にきた。
自分の机に菓子箱が置いてあり、今日がホワイトデーだった事を思い出す。
無理して来て良かったかもな、と浮かれたのも束の間、体調のお陰で菓子が食べられない事を思い出し、嘆いた。


 あまり他に褒める部分がなかった子どもだったからかもしれない。
以前に祖母が、「あなたは毎朝、学校に行けないんじゃないかと心配になる程親に怒られて、どんなに泣いても、決して学校を休むと言わないでちゃんと行っていた。おばあちゃんそこが偉いなと思っていたの」と、私に言っていた。
学校に毎日通う、という当たり前の事をこなしていただけだが、私はもしかしたら思いの外根性があるのかもしれない、と自分を励ましたい時、このエピソードを記憶から引っ張り出す。
 
 その祖母にこの前メールを送ったら、葉書で返事が返って来た。