迫り来るパフューム

 朝、始発電車を待つのに列に並んでいると、後から来た女性がぎょっとする程香水の臭い(ここではあえて臭いと書く)を漂わせて私の横に来た。 あの鼻を突き刺すような香水の香り、おそらくKENZOのバラのボトルのもの?青臭くて刺々しくて私の苦手な香り。
前に並んでいた男性も振り返って女性を見たので、臭いが気になったのだろう。
これは是が非にでも、電車では女性から離れて座りたい。

線路
〇〇〇
〇〇〇
〇〇〇
〇◎〇

◎が私で、その左が女性。電車に乗ったら女性は当然左に行って席に座るだろう。
私は右に行こうと決め、電車を待った。
始発電車がやってきて、席取りに向け空気がぴりぴりとしだす。
電車のドアが開き、皆一斉に席目掛けて突き進む!
私は右側に曲がり、優先席の端に座った。
ふー、と一息つく間もなく、誰かが隣に座る。
Why!?
それはあの女性であった。
私は違う席に移れないかと辺りを見回したが、空いている席はない。
がっくりしながら呼吸すると、鼻にくる臭い。くぅー・・・。
あなた、何プッシュして箇所はどこにつけたの?!問いただしたい気持ちに駆られるが、そんな事は出来ない。
女性は、足をだらしなく伸ばしたりしながら、携帯をいじり、しばらくすると頭を後ろに倒し寝た。
堂々たるものである。
一方私は、途中から耐えられなくなり、ハンカチを鼻にあてたが息苦しいし、本はめくりづらいしで、女性のリラックス具合との差が激しすぎる。
一番腹立たしいのは、その女性、席に座るやいなやマスクをつけたことである。
あなた!
周囲に臭いをまき散らかしておいて、自分はマスク?!

そんなこんなで会社に着いたのだが、社内を歩いていると何だか身に覚えのある臭いが自分からした。
ん?
って朝のあの香水・・・!

皆さん(私も)、香水の量には注意しましょうね・・・。
1プッシュを膝の裏かくるぶしで十分。
以前に聞いたモテ男さんの話によると、香水ではなく、いい香りのボディクリームがgoodとの事。
私も実行して以来そちらに走り、香水は久しく使っていません。
何と素直な人間だろうか。

先程帰りの電車でまた同じ臭いに遭遇した。
朝の女性はいないので、違う人が同じ香水をつけているのだと思う。

あの香水のどこが良いのかさっぱり分からないと昔から思っていたが、良いと思って使っているだろう人に二人も遭遇したので、好みは本当に人それぞれなんだと実感。
でもあの香りは苦手。